スパコン予算、40億減と他予算の50億削減を条件に復活

スパコン予算、40億減と他予算の50億削減を条件に復活
http://slashdot.jp/articles/09/12/21/0322253.shtml

次世代スーパーコンピュータ予算計上
http://scienceportal.jp/news/daily/0912/0912172.htmlスパコン復活」のバーター取引として予算を削られるのは間違いなく「縮減」判定の事業(若手研究育成を含む)のはず
http://www.mumumu.org/~viking/blog-wp/?p=3544

予算復活を模索するのは悪くないことだと思うけれど、その予算復活プロセスが非常に不透明。せっかく事業仕分けで透明性が確保されたのが民主党政権になって良かったところ、と思っていたのだけれど、あらららなんと、結局不透明なプロセスでスパコンが復活しちゃうのかよ。ちょっと信じられない。政府からのきちんとしたプレスリリースは無いのかな?

不透明なままで意思決定をする利点は、「声が大きい」ダメなヒトたちを相手にしなくてもよいところ。不利な点は、じゃ、何を基準に意思決定をしているのかが不明なところ。今回、透明性を確保した議論がなされていたので、そこそこ論理的な意思決定がなされることを、個人的には期待していたわけです。

でも、上記ニュースが本当なら、結局不透明なまま意思決定がなされたにもかかわらず、「声が大きい」ダメなヒトたちに影響されたというダブルで残念な結果に終わった、と判断せざるを得ない。重要性や影響度でいけば、明らかに他の競争的資金の方が大きいはずなのに。少なくとも分子生物学会に集まったコメントは、そうなっている。スパコンへのコメントはたった二件しかあつまっていない(下記)。競争的資金(若手)なんて、それだけでも58件あつまっているというのに。

文部科学省: 行政刷新会議事業仕分け対象事業への意見募集について
http://www.mext.go.jp/a_menu/kaikei/sassin/1287275.htm

分子生物学会: 全アンケート記録を公開しました (上記へ送付した意見について、分子生物学会にも送ってーという募集をしていたまとめ)
http://wwwsoc.nii.ac.jp/mbsj/youbou09/kinkyu_forum.pdf

まぁ、クラウド的に使うことが全面的に許容されて、フツーの用途に使えればそりゃ便利と思うよ。バンバンつかわせてもらう。もったいないもんね。でもそんなフツーのクラウドをそんなカネかけて、そこでやる必要があるのかという議論は結局置き去りになって、事業仕分けではじまった議論が一番残念なプロセスで決着ちゃうのがとても残念。
その旗をなりふりかまわず全力でふっていた、ノーベル賞受賞な某理事長は、男を下げたね、いやほんと。若手の競争的資金のディフェンスをきちんとできれば、男が少しはあがるかもよ?