「塾は禁止」 教育再生会議で野依座長が強調
http://slashdot.jp/articles/06/12/24/1226254.shtml http://www.asahi.com/national/update/1223/TKY200612230248.html http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8E%E4%BE%9D%E8%89%AF%E6%B2%BB http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kyouiku/2bunka/dai3/3gijiyoushi.pdf http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kyouiku/2bunka/dai3/siryou3-2.pdf
某所の理事長による、なかなかありえない発言。単に、朝日新聞が煽って報道してるだけなんじゃね?と思ったのだけれど、ちゃんと記事の内容のとおりの発言をされている模様。「「放課後子供プラン」について」の議事録にて、次のような内容が記録されている
塾をやめさせて、放課後子供プランをやらせといけない。塾は出来ない子が 行くためには必要だが、普通以上の子供は塾禁止にすべきだと思う。
公教育を再生させる代わりに塾禁止とする。それくらいのメッセージを出し ていいのではないか。昔できていたことが何故今できないのか。我々は塾に行 かずにやってきた。大学も誰でも入れるようになっている。難しくない。塾の 商業政策に乗っているのではないか。
私は文化力の低下だと思う。算数、数学だけやっていても力がつくものでは ない。だから放課後子供プランは是非ともやらなければならない。
我々のころは、部活もやって、その後、休憩してご飯を食べて、勉強してい た。塾も行っていない。
発言の根拠は自分の子供時代のみであって、非常に独善的な内容に聞こえる。僕だって現場の状況はまったくわからないのだけれど、状況は彼の子供時代とはかけ離れているはず。また、「自分はそうやってノーベル賞をとったのだから、他のヒトもそうやればOK」というロジックに聞こえるのだけれど、それはあまりにも独善的すぎると思う。いずれにしても、ロクな根拠も示さずに(=自分の個人的な経験だけを元に)、ひとりよがりな主張をすることは座長として(また、科学者として)慎むべきなんじゃなかろうか。
また、違和感を覚えるのは「放課後子供プラン」という名前の下に、子供のすべての時間を国がorganizeしてやるぅ、というスタンス。「授業中はもちろんオレが言ったとおりにやりたまへ。また放課後ももちろん、オレが言ったとおりにやりたまへ」という態度がありありと見えるんだけれど、そんな生活だったら、息苦しくて仕方が無いんじゃないだろうか。資料にはよさそうなことが書いてあって、実際にこれで良い経験ができる子供も多いのだろうとは思う。でも、息苦しさを感じる子供だっているに違いないし、そういった子供に関するレポートはこんなところには資料として提出されるはずもない。
私見としては、もし授業時間に問題があるのであれば、それをうまくまわす・サポートしてあげることに全力を注いで欲しい。余裕があって、放課後なりに国が子供へ何かやってあげるのであれば、もっともっといろんな受け皿(officialなもの、そうでないものを含めて)に対する支援を陰ながら控えめににやってあげる枠組みをつくってあげれれば良いのにな、と思う。
まぁ、最終的な報告書に盛り込まれなかったとのことなので、あまりアツくなる必要はないのだと思うけれど、その程度の議論をあのヒトがやっているのね、という意味も兼ねてメモっておく。
ちょっと脱線するけど、興味深いコメントをいくつか
http://slashdot.jp/comments.pl?sid=345113&cid=1081711 http://slashdot.jp/comments.pl?sid=345113&cid=1081567 http://slashdot.jp/comments.pl?sid=345113&cid=1081697 http://slashdot.jp/comments.pl?sid=345113&cid=1081585