ハッカーと画家

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ポール・グラハム氏の気持ち良い文章。いやぁ、書き留めておきたい文の多いこと。

残念なことに、美しいものは論文になりやすいとは限らない。(中略)論文の数を増やす最良の方法は、間違った仮定から出発することだ。

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大企業はすごい製品を作ることで勝つわけじゃないからだ。彼らは他の企業よりも下手を打たないことで勝つ。

そう。ただ、ヘタをうたないというのは地味だけど、見過ごしちゃいけない。あなどってはいけない。こわいぞ。

ベンチャーの問題のもうひとつは、書くのが面白いソフトが金になるソフトであるということが滅多にないということだ。(中略)
実は、これはものを創る人なら誰しも直面する問題だ。価格は需要と供給で決まる。やっていて面白い仕事には、顧客のありふれた問題を解決するような仕事ほどには需要がない。オフブロードウェイで役者をしていても、トレードショウのブースでゴリラの着ぐるみを着るほどには稼げない。小説を書くよりは、ゴミ箱の宣伝文句を書く方が金になる。そして、プログラミング言語をハックしていても、顧客企業の古いデータベースとそこのWebサーバをどうやってつなげるかを考えるほどの金にはならないというわけだ。

そうですね。ハッカーに限らず、ものを創ることを試みるヒトがかならずぶちあたる璧ですね。

プログラムは、人々がそれを読むために書かれるべきである。たまたま、それが計算機で実行できるにすぎない。

そこまで言いきられると、気持いいなぁ。

レオナルド・ダ・ヴィンチの時代には、絵画はそれほどクールではなかったが、彼の作品のおかげで後生ずっと重要視されるようになった。ハッキングがどれだけクールになるかは、まさに我々がこの新しいメディアで何ができるかにかかっている。

うぅむ。


アーティストとしてのハッカーを、的確に捕えていてすばらしい文章だと思います。真のアーティストは、苦闘しつつ自己表現をしなきゃいけない、という現実も捕えてて。もちろんそれは、ハッカーだけの悩みじゃない。